2006年 07月 24日
星のプリンキピア〈上〉―アストロ!乙女塾! |

本田 透 / 集英社
アストロ乙女塾シリーズ第3弾の上巻。本田先生入魂の一作。
アストロ乙女塾に現れた謎の吸血鬼の話と
17世紀の錬金術のお話が交互に繰り替えされ
やがてシンクロしていく。みたいなお話のようです。
現代のパートよりも17世紀のパートのほうが全然面白いです。
ニュートンやらライプニッツやらデカルトやら歴史上の人物が
モリモリでてくる。そして本田先生の手にかかればどんな偉大な科学者も
全員喪男ですよ。(※実際喪男だったらしいが)
女に愛されない。というかそもそも人に愛されない。そんな虚しい喪男。
愛されない穴を埋めるため、権力とお金に執着し、永遠の命を求めるニュートンや、
少女人形作って一緒に旅をするデカルトや、
理想の女性を作り出すために、ホムンクルス研究にのめりこむ
ファントムたちのキモさが素晴らしいです。
現代パートは相変わらずのドタバタ話なのですが
どうにも、本田先生の書くあかほりさとる的なドタバタ話より、
ちょっぴり微妙ですので、もうちょっと硬派な作品をバシバシ書いていただきたい。
キラキラもシリアス路線の3巻がブッチギリで面白かったですし。
あと1点残念だったのが、小説の癖に時折入るあんまり本編と関係ないコラム。
アレがさるまんチックで好きだったのに、今回はほとんど入ってなくてガッカリでした。
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by na-3x
| 2006-07-24 00:54
| 書籍